その六

「季節によって、天候によって、場所によって太鼓の響は変わってきます。
　一番よかった時の音を覚えておくこと。調子の出ないときの、助けになります。」

　こうでなけらばならない、という考えを疑ってみる、
非常識とされているものを検証する勇気を持つ・・・
そういう態度は表現者にとって重要。
恥を恐れず少しずつ引き出しを増やす、切羽詰れば『切羽』が後押しをしてくれる。
変かもしれない、ことを恐れたら前に進めない。
表現に定型はなく、稽古もまた表現を作る過程だから同じことが言える。

どこにこだわって、
何を追及して、
どういうイメージで、
太鼓を打つのか･･･
〝緑と空間〟は一つの音にいろんな物を乗っけて打たないといけません。
〝蠢〟をイメージして打ってみる・・・
解ったような、解らんような。
でもね、、、
こだわって、追求して、イメージして･･･
そのつもりになって打っていればいつか、
『ああ！そうか！』って瞬間があるんです。

〝ドーン〟なのか、
〝ドン〟なのか、
〝ドッ〟なのか、
それとも別の何かなのか。

[0回]